監修なし(運営者が一次資料をもとに作成・2027年春に看護師の確認を予定)

精神科訪問看護の料金はいくら?自立支援医療で1割・月の上限まで【2026年度】

週2回・30分以上なら医療費は月およそ7万3千〜8万円。払うのは1〜3割、自立支援医療なら原則1割で月の上限まで。

更新: 2026年11月5日

精神科訪問看護の料金は国の告示で決まっていて、週2回(月8回)・1回30分以上なら、1か月の医療費の総額はおよそ7万3千円〜8万円です(24時間対応の加算があるかどうかで変わります)[1]。

窓口で払うのはそのうち1〜3割で、3割なら月およそ2万2千円〜2万4千円です。自立支援医療(精神通院)を使うと原則1割(およそ7,300円〜8,000円)になり、さらに所得に応じた月の上限額(2,500円・5,000円など)より多くは払いません[3][5][6]。

加算はステーションごとに違うので、実際の額は利用するステーションに確認してください。

1回の料金のしくみ(基本療養費・管理療養費・加算)

医療保険の精神科訪問看護の料金は、2026年度(令和8年度)の改定で、2026年6月1日から次の額になりました[1]。訪問した日ごとにかかるものと、月に1回だけかかるものがあります。

項目 かかるとき 金額
精神科訪問看護基本療養費(Ⅰ)30分以上 訪問した日ごと(週3日目まで) 5,550円 [1]
精神科訪問看護基本療養費(Ⅰ)30分未満 同上。医師が短い時間の訪問が必要と認めて、指示書に書いた場合だけ[2] 4,250円 [1]
訪問看護管理療養費(月の初日) その月の最初の訪問日 7,710円 [1]
訪問看護管理療養費(2日目以降) 2日目以降の訪問日ごと 3,010円 [1]
訪問看護物価対応料 月の初日/2日目以降の訪問日ごと 60円/20円 [1]
24時間対応体制加算 月1回(届出のあるステーションで、利用者が同意した場合) 6,800円(看護業務の負担軽減の取組をしていないステーションは6,520円)[1]
  • 基本療養費の額は、保健師・看護師・作業療法士が訪問した場合です。准看護師が訪問した日は、30分以上5,050円・30分未満3,870円です[1]。
  • 訪問は原則として週3日までです。退院後3か月以内は週5日まで、精神科特別訪問看護指示書が出たときは月1回・14日を限度に上限が外れます。この場合の週4日目以降の額は、30分以上6,550円・30分未満5,100円です[1][2]。
  • 管理療養費の2日目以降の3,010円は、同じ建物(同じ敷地を含む)に住む、そのステーションの利用者が20人未満の場合です。20人以上では2,010円〜2,510円です[1][2]。
  • 同じ建物に住む複数の利用者に同じ日に訪問すると、人数によって基本療養費の区分が変わります(同じ日に3〜9人なら30分以上で2,780円など)[1]。
  • 機能強化型の届出をしているステーションは、月の初日の管理療養費が9,030円〜13,760円です[1]。
  • 訪問看護物価対応料は、2027年6月からは2倍の額になります[1]。

保険の割合と自立支援医療の上限額

窓口で払う額(基本利用料)は、上の額の合計に、加入している医療保険の割合をかけた額です[3][4][13]。

  • 70歳未満の方は3割、70〜74歳の方は2割(現役並みの所得の方は3割)です[3]。
  • 75歳以上の方(後期高齢者医療)は1割で、所得に応じて2割・3割です[4]。

自立支援医療(精神通院)を使うと、自己負担は原則1割になり、さらに所得に応じた月の上限額がつきます[5][6][7]。使えるのは、指定を受けたステーションで、そのステーションが受給者証に書かれている場合です(手続きは自立支援医療(精神通院)で訪問看護を使う)。

所得区分 条件(「世帯」は同じ医療保険に入っている家族) 月の上限額
生活保護 生活保護を受けている世帯 0円
低所得1 市町村民税が非課税の世帯で、本人の収入(公的年金などを含む)が82万6,500円以下 2,500円
低所得2 市町村民税が非課税の世帯で、本人の収入(公的年金などを含む)が82万6,500円を超える 5,000円
中間所得層1 世帯の市町村民税の所得割の合計が3万3千円未満 上限なし(1割)。「重度かつ継続」に当たる方は5,000円
中間所得層2 世帯の所得割の合計が3万3千円以上23万5千円未満 上限なし(1割)。「重度かつ継続」に当たる方は10,000円
一定所得以上 世帯の所得割の合計が23万5千円以上 対象外。「重度かつ継続」に当たる方は20,000円(2027年3月31日までの経過的特例)

出典: [6][7][8]

  • 低所得1と2の境目の82万6,500円は、2026年7月1日からの額です(それまでは80万9千円)[6]。
  • 「重度かつ継続」(高額治療継続者)は、医療費が高額な治療を長い期間続ける必要があるとして、申請で認められた方です[6][7]。当たるかどうかは、主治医と区市の窓口に確認してください。
  • 上限額は、受給者証に書かれた病院・薬局・訪問看護ステーションで払う分の合計にかかります。病院や薬局の分で上限に達した月は、それ以降その月の訪問看護の自己負担はかかりません[5][10]。
  • 東京都では、低所得1・2の方のうち、社会保険・後期高齢者医療・国民健康保険組合に入っている方について、自立支援医療の自己負担分を都が助成しています(介護保険の訪問看護の分は除きます)。区市町村の国民健康保険の方は、区市町村に助成の制度がある場合があります[8][9][10]。
  • 医療費の合計が多い月は、医療保険の高額療養費が支給されることがあります[3]。この解説の例と計算には入れていません。

例: 週1回・週2回・週3回

次の条件で計算した目安です。保健師・看護師・作業療法士が訪問・1回30分以上・機能強化型ではない・同じ建物に住むそのステーションの利用者は20人未満・月4週で計算(週1回=月4回、週2回=月8回、週3回=月12回)。物価対応料は入れ、ベースアップ評価料や交通費などは入れていません[1]。

医療費の総額(1か月)

回数 基本療養費 管理療養費 物価対応料 合計(24時間対応の加算なし) 合計(加算あり・6,800円)
週1回(月4回) 22,200円 16,740円 120円 39,060円 45,860円
週2回(月8回) 44,400円 28,780円 200円 73,380円 80,180円
週3回(月12回) 66,600円 40,820円 280円 107,700円 114,500円

窓口で払う額の目安(24時間対応の加算ありの場合・医療保険だけ)

回数 3割 2割 1割
週1回 13,760円 9,170円 4,590円
週2回 24,050円 16,040円 8,020円
週3回 34,350円 22,900円 11,450円

自立支援医療(精神通院)を使う場合の目安(24時間対応の加算あり)

回数 上限なし(1割) 上限10,000円 上限5,000円 上限2,500円
週1回 4,590円 4,590円 4,590円 2,500円
週2回 8,020円 8,020円 5,000円 2,500円
週3回 11,450円 10,000円 5,000円 2,500円
  • 自己負担は10円単位にしています(5円未満は切り捨て、5円以上は切り上げ)[3]。端数の扱いや月の訪問日数で、実際の額は少し違うことがあります。
  • 24時間対応の加算がない場合は、週2回・3割で22,010円、1割で7,340円です。
  • 自立支援医療の上限額は、病院・薬局の分との合計です。病院や薬局で上限に達している月は、訪問看護の分はこの表より少なくなります(0円のこともあります)[10]。

生活保護の場合

生活保護を受けている方の医療は、生活保護の医療扶助(生活保護法 第11条・第15条)として給付されるため、原則として窓口での支払いはありません[11]。

  • 医療扶助の範囲には「居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護」が含まれ(生活保護法 第15条第4号)、現物給付で行われます(第34条第1項)[11]。
  • 生活保護法の指定を受けた訪問看護ステーションで使います(第34条第2項・第49条、生活保護法施行令 第4条)[11][12]。このサイトの一覧には、生活保護法の指定の有無はまだ載っていません。
  • 他の法律による給付が先に使われるため(第4条第2項)、自立支援医療(精神通院)も対象で、その上限額は0円です[6][11]。
  • くわしくは担当の福祉事務所(ケースワーカー)に確認してください。

料金表を見るときの注意(加算の違い)

ステーションの料金表は、そのステーションが届け出ている加算を含めた額です。同じ回数でも、ステーションによって月の額が違います。料金表を比べるときは、次の項目が入っているかを見てください(金額は告示の額)[1]。

加算など 金額 かかるとき
24時間対応体制加算 6,800円(負担軽減の取組がないステーションは6,520円) 月1回。届出があり、利用者が同意した場合
機能強化型の管理療養費(月の初日) 9,030円〜13,760円 機能強化型の届出があるステーション(通常の7,710円の代わり)
訪問看護ベースアップ評価料(Ⅰ) 1,050円(継続して賃上げの取組をしたステーションは1,830円) 月1回。届出があるステーション
精神科緊急訪問看護加算 2,650円(月14日目まで)・2,000円(15日目以降) 利用者や家族の求めで、主治医の指示を受けて緊急に訪問した日
夜間・早朝訪問看護加算/深夜訪問看護加算 2,100円/4,200円(同じ建物の利用者の数で変わる) 夜間・早朝/深夜に訪問した日
複数名精神科訪問看護加算 4,500円など(同行する職種・回数・同じ建物の人数で変わる) 医師が必要と認めて指示書に書き、利用者や家族が同意した場合[2]
長時間精神科訪問看護加算 5,200円 長時間の訪問が必要な方として決められた方に、長時間の訪問をした日
退院時共同指導加算 8,000円 退院にあたって、ステーションの看護師等が病院の主治医・職員と一緒に在宅での療養に必要な指導をし、内容を文書で渡した場合(退院後の最初の訪問日)
  • 医療保険の額のほかに、交通費などの実費や、ステーションが決めた時間以外の訪問などで「その他の利用料」がかかることがあります。ステーションは前もって内容と額を説明し、同意を得ることになっています[13]。
  • 加算の届出があることは、その体制があることを示すもので、受け入れてもらえるかどうかを示すものではありません。最新の状況は各ステーションに問い合わせてください。

計算してみる

週の回数(1〜3回)・1回の時間(30分以上か未満か)・保険の割合(1〜3割)・自立支援医療の上限額を選ぶと、月の目安を計算できます。計算はページの中だけで行い、入力した内容は送信しません。

→ 精神科訪問看護の料金の目安を計算する

計算のしかた(上の例と同じ):

  1. 月の医療費 = 基本療養費 × 回数 + 管理療養費(初日7,710円 + 3,010円 ×(回数−1))+ 物価対応料(初日60円 + 20円 ×(回数−1))+ 24時間対応体制加算(選んだ場合は6,800円)
  2. 自己負担 = 月の医療費 × 保険の割合(1〜3割)
  3. 自立支援医療を使う場合は、月の医療費の1割と、月の上限額の少ない方
  4. 最後に10円単位にする(5円未満は切り捨て、5円以上は切り上げ)

自立支援医療の指定があるステーションを探す

このサイトの東京都の地域ページでは、自立支援医療(精神通院)の指定があるステーションに絞り込めます(東京都福祉局の指定の一覧をもとにしています)。

埼玉県の3市(和光市・朝霞市・新座市)は、このサイトでは自立支援医療の指定の情報をまだ載せていません(情報なし)。調べ方は自立支援医療(精神通院)で訪問看護を使うを見てください。

出典

確認日はすべて2026年11月5日です。

  1. 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第74号・2026年6月1日適用)(厚生労働省・PDF)
  2. 訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保発0305第19号)(厚生労働省・PDF・4月2日訂正後)
  3. 健康保険法 第74条・第75条・第88条・第115条(e-Gov法令検索)
  4. 高齢者の医療の確保に関する法律 第67条・第78条(e-Gov法令検索)
  5. 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)第54条・第58条(e-Gov法令検索)
  6. 障害者総合支援法施行令 第35条・附則第12条・第13条(e-Gov法令検索・2026年10月1日施行の版。低所得1の額の変更は同じページの改正履歴)
  7. 自立支援医療の患者負担の基本的な枠組み(厚生労働省・PDF)
  8. 自立支援医療(所得区分ごとの負担上限額・東京都医療費助成制度)(東京都福祉局)
  9. 東京都医療費助成制度(自立支援医療(精神通院医療))(東京都福祉局)
  10. 自立支援医療費制度(精神通院医療)リーフレット 令和8年8月(東京都立中部総合精神保健福祉センター・PDF)
  11. 生活保護法 第4条・第11条・第15条・第34条・第49条(e-Gov法令検索)
  12. 生活保護法施行令 第4条(e-Gov法令検索)
  13. 指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準 第13条(e-Gov法令検索)

制度の説明です。体の状態や治療のことは主治医・ステーションにご相談ください。

監修: なし(運営者が一次資料をもとに作成・2027年春に看護師の確認を予定)

書き手: 運営者(株式会社カワキン)・確認日 2026年11月5日

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